Home > 実務情報blog一覧 > 建設業許可 500万円の考え方について

建設業許可に関すること

建設業許可 500万円の考え方について

建設業許可に関すること   2024/06/06 (木)  5:31 PM

どこまでの費用を含めるの??

前々回のブログで500万円以上(建築一式工事の場合は1,500万円以上)の工事を請負うには、建設業許可が必要になるとお話させていただきました。



では、建設業許可が必要になる500万円以上の工事とは、どこまでの費用を含めるのでしょうか??



【ポイントは3つです】


①消費税を含める


請負金額は消費税を含めた金額です。

税抜490万円の工事の請負金額は税込539万円(消費税10%の場合)となるので建設業許可が必要な工事になります。

実質、税抜454万円(消費税10%の場合)が請負金額の上限になります。

もちろん、税込500万円ぴったりの工事も許可が必要です。

つまり、消費税率が上がると、許可なしで請負える工事金額は低くなっていきます。


➁材料費・運送費を含める


請負金額は材料費・運送費を含めた金額です。

元請から材料を無償で提供された場合でも、その材料の【市場価格+運送費】を請負金額に含めなければいけません。

◆例えば、太陽光パネルの設置工事。
太陽光パネル(400万円)が元請から提供され、150万円で設置工事を請け負った場合も、550万円の工事として扱われるので建設業許可が必要になります。

最近は物の値段が軒並み上がっており、材料費も高騰しています。それに伴い、建設業許可を必要とする工事が増える傾向にあります。


参考:建設業法施行令第1条の2第3項
「注文者が材料を提供する場合においては、その市場価格または市場価格及び運送賃を当該請負契約の請負代金の額に加えたものを第一項の請負代金の額とする。」

 


③請負金額は合算される


請負金額は、契約書単位ではなく工事の実態に基づき合算されます。


もともと1つの工事を第1期工事・第2期工事として工期を分けたとしても、請負金額は合算して考えます。

また、業種ごとに契約書を分けたとしても、メイン工事に付帯して他業種の工事を行った場合、請負金額は合算されます。

◆例えば、家の外壁塗装工事。
外壁塗装をする為に足場を組む場合、塗装工事400万円の契約書と、とび・土工事200万円の契約書に分けたとしても、600万円の工事として扱われます。


参考:建設業法施行令第1条の2第2項
「前項の請負代金の額は、同一の建設業を営む者が工事の完成を二以上の契約に分割して請け負うときは、各契約の請負代金の額の合計額とする。ただし、正当な理由に基いて契約を分割したときは、この限りでない。」


建設業許可を必要とする500万円以上の工事についての認識を深め、知らぬ間に建設業法違反をしていたという事のないよう注意しましょう。


行政書士 平松里枝

コメントは受け付けていません。

トラックバックURL

http://swdswd.com/kanri/wp-trackback.php?p=1045

menu
menu

ページトップへ戻る